本免技能試験(路上) 本免許の路上コース技能試験まで来ればもうゴールはすぐそこ

二俣川で一発試験

本免技能試験(路上)SKILL TEST - STREET

本免試験は歩行者保護が最優先。細かい操作よりも "安全を心がけて運転しているか?" が見られている。路上駐車や歩行者をいかにスムーズかつ安全に回避するかがポイント

多くの合格者が感じることだと思いますが、本免許の技能試験は仮免許の技能試験ほど難しくはありません。いや、確かにそう簡単に合格できる試験ではないことは事実ですし、指定自動車教習所の卒業検定よりも遥かに難しいのですが、あまりにも仮免許の技能試験のハードルが高すぎるので、イージーに感じてしまうのだと思います。言い換えれば、この試験まで辿り着くのがいかに大変かということですね……。

助手席のミラー
助手席の中・外ミラーからはあらゆる方向が見えるようになってます

本免許の技能試験はA~Fまでの全6コースが設定されています。A・B・Cは相鉄線と東海道新幹線を越えて万騎が原、緑園都市のフェリス女学院の方をぐるっと回ってくる3人1組のコース、D・Eは二俣川ニュータウンから三ツ境駅方面を回ってくる2人1組のコース、Fは市立旭中学校を回ってくる1人のコース(後部座席には試験の終了した誰かが乗る)です。

仮免許の技能試験とは異なり、受験受付時にはまだ自分がどのコースを走るのかは分かりません。乗車してから「じゃDコース行きましょう」のように言われるのですが、実際には待合所でチーム編成された際の順番である程度は察しがつきます。2人チームならD・E、3人チームならA・B・CかD・E・F、4人チームならA・B・C・FかD・E・D・E、5人チームならA・B・C・D・EかD・E・D・E・F、6人チームならA・B・C・A・B・CかD・E・D・E・D・Eです。

路上試験は場内試験とは異なり、どこに路上駐車があるかは実際に走ってみないと分かりませんし、歩行者が思いっきり車道を歩いてたりします(笑) また、路線バスや緊急車両が当然ながら普通に走ってますし、小中学校の早めの下校時間と 重なってしまうとわんさかワンパクが走り回っています。

何かを避けてゴールするゲームみたいですが、いかに安全な方法かつスムーズにこれらをかわして走行するか、危険を前もって予知し安全確認をして運転するか、そこが路上の技能試験のポイントだと思います。減点項目は場内試験のように色々あるのですが、細かい操作技術は仮免技能試験と比較してそれほどストリクトに採点されていないように私は感じました。

私の本免技能受験記 1回目

二俣川の住宅街を走るのは初めてなので、1回目は仮免許のときと同様、とにかく場慣れの意味で「実践練習」と割り切りました。シミュレーションはGoogle マップ ストリートビューで念入りに行いました。

コースはDコースでチーム編成後のいきなりの乗車でちょっとビビリました。

試験車
試験車は全て4ドアセダン。現在は日産 ティーダ・ラティオとホンダ グレイスなどを使用

試験場の裏通りを過ぎて二俣川ニュータウンに入ると、「お前どこに停めてんだよ」と言いたくなる様な嫌がらせに近い路駐が多数ありましたが、交通量がそれほど多くなかったのも幸いして、ほとんどペンを動かされることもなく一般課題ゴールに到着。で、私に異変が起こったのはここからです。

当日は快晴ですこぶる気持ちがよく、そして、やっぱり路上の運転は楽しいなぁという免許取消処分からの開放まであと少しという高揚感もあり、なんだかあまり緊張感のないまま、自分の車でどこか行くような感覚で自主設定経路を走ってしまいました……。

横浜ほうゆう病院脇の坂道、S字になっていて上りレーンは鬱蒼とした林が左前方に迫ってくるので、右奥からの対向車を確認した後に右側通行の標示がある時ぽく大回り気味に入りたくなるのですけど、試験では絶対にやってはいけない右側通行に該当します。

お巡りさんに、「どこ走ってんだっ!」と大声で怒られてしまい、そこから先はすっかり意気消沈しました……。林が迫ってこようが何だろうが、右側通行の標示がない限りは左側通行&キープレフトが当然ながら大原則なのです。

場内に戻って、当然ながら縦列駐車やらせてもらえませんでした orz

私の本免技能受験記 2回目

2回目の本免技能試験は、4人組みで偶数番なのでほぼEコース確定。走行前説明の時に走馬灯のようにコース要所を思い巡らせました。モスバーガーの所の左折がやり難そうと感じていたのですが、まーこればっかりは一度やってみるしかないかなと。

Dコースの女の子は一般課題は結構無難に運転したのですが、自主経路設定で地図を指でなぞる際、どうしたことか「えっとえっとえっと……」と完全にあたふたしてしまい、金が谷交差点左折後のエリアを「ここらへん……」と言ってしまいました(笑) お巡りさんも「ダメだよそんな曖昧な説明じゃ」って笑ってました。

西部病院入り口でバトンタッチしてEコーススタート。気にかかっていたモスバーガーの所の左折、横断歩道手前でハンドルを切ったまま歩行者が渡り終わるのを待ってたら信号が赤へ。で、おまけに右折車がこちらよりも早く曲がって横断歩道に入ってくる始末。ちょっとアンラッキーでした。こちらお巡りさん隣に乗ってるの分かってたでしょうに、よくあんな運転できるなと。

縦列駐車
9番縦列駐車。コースもまだ新しいせいか、入れやすく感じます

場内に戻って9番縦列駐車へ。お昼のコース開放でイメージトレーニングをしておいたので、自分でもびっくりするぐらいスムーズに一発で収まりました。

ウインカーを右に出して最後の安全確認をして出終わったとき、「あぁ、やっと免許が取り戻せる」と何とも言えない気分になりました。未知の試験へのチャレンジが終わって、これで何も心配せずに「免許を持っている人」として普通に生活できると……。

(※2012/4より自主経路課題は廃止となり全て指定経路となりました)

「仮免許練習中」標識のダウンロード

急ブレーキ注意 仮免許 練習中

仮免許で運転練習をする時は、自動車の前面と後面に「仮免許練習中」標識を装着しなければいけません。神奈川県警察運転免許センターの売店でも標識プレートが販売されていますが、様式(縦17cm以上・横30cm以上・大文字黒背景白)を満たしていればお手製でも全く問題ありません。

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[王子自動車学校 監修 / 成美堂出版 単行本]

運転歴が長ければ長い人ほど、試験場での技能試験には苦労すると思います。その理由は単純で、長年運転するうちに身に付いてしまった運転のクセや誤った交通ルール解釈と、技能試験で求められる操作・所作・交通ルール解釈に大きなギャップがあるからです。

この教本は一発試験用というわけではありませんが、普通免許・普通仮免許の技能試験で求められる操作・所作がとても丁寧に説明されており、またそれを実際の映像で確認できるため非常にオススメです。私も活用しました!

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僭越ながら私からのアドバイス

ABC
  • ABCコースは商業地域や整備された街路、住宅街が入り混じったコースです。
    二俣川駅周辺の慢性的な渋滞もあるためか以前はあまり使用頻度が高くありませんでしたが、掲示板の書き込みでABCコースだったという方が何人かおり、2012年4月の試験内容変更が影響しているのか否かは分かりませんが、どうやら以前よりも使用頻度は幾分上がっていると推測されます。
  • 私自身は使用頻度の高いDEFコースを使って路上の走り方をシミュレーションし、ABCコースはGoogleストリートビューで順路を辿った程度で試験に臨みました。
    6コース全てを個別に対策するというよりも、「路上の走り方」を頻度の高いコースの方で徹底的に研究した方が、結果論、70点以上で場内に戻って来られる近道になるのではないかなと私は思います。 もちろん、余裕があればABCコースも隅々までやるというのもありなのですが。
  • 本免技能試験(路上)での操作・所作は基本的に仮免技能試験(場内)と同様です。詳細は 仮免技能試験のページ をご覧下さい。
DEF
  • DEFコースは坂道の多い住宅街を走り抜けるコースです。
    2012年4月からの新Dは旧Dに比べて距離も長くなっていますし、最後に余計な(?)迂回が組み込まれてしまいましたので、シミュレーターの編集に際して私も走りに行って来ましたが難易度が上がったと感じました。
  • 坂道の繰り返しですので、MT車受験の場合は特に逆行に要注意です。私はAT車受験でしたが、それでも上り坂での停止は例外なくサイドブレーキを引きました。
  • 試験場正門前の道路は40km/h制限、Eコースの中原街道は最高速度60km/h、それ以外は全て30km/h制限です。坂道が多いので、出過ぎないように超える前に抑えます。
  • Fコースは中学校と小学校を囲んで回ってくるコースですので、下校時間と重なってしまった場合は特に歩行者に注意が必要です。
障害物回避
  • 路上には非常に多くの駐車車両があります。寄せが甘いまま駐車していたり、歩道に乗り上げていたりとその駐車状態も様々です。人が乗っていないことが明らかな駐車車両は固定物と同様ですので、50cm以上の側方間隔を開けて通行します。人が乗っていることが予測される場合は1m以上開ける必要があります。
  • 側方間隔不保持の減点は、1回で20点と試験結果の行方を非常に左右する項目ですので、障害物回避は細心の注意が必要です。
  • 駐車車両の回避は追い越しではありませんので、センターラインが黄色でも対向車が来ていない限りははみ出しても構いません。ただし、その場合は側方間隔を保ちつつもはみ出し幅がなるべく少なくなるようにします。
停車措置
  • 「停車可能な場所で停車して下さい」という趣旨の指示がありますので、場内の発着所で停車するときと同様の操作で左に寄せて停車します。
  • 3点確認+ウィンカーで左に寄せた後、車体左側方が道路の端から30cm以内に収まるように停止させます。30cm以上離れて停止すると10点の減点となります。
  • 神奈川県の路上コースで停車措置を求められる場所の道路には、車道外側線は引かれていますが路側帯はありません。
  • 課題は「停車」であって「駐車」ではないので、駐車禁止や消火栓の標識(Fコース旭中学校の門付近)があっても停車することが可能です。
縦列駐車
  • やることやれば必ず入る、それが運転免許試験場の縦列駐車です。ただし、「入れる技術」と同時に「バック時の安全確認」も見られていますので、後方目視をしない状態でのバックは絶対にやらないようにします。
  • 前方ポールと後方ポールの端を結ぶ線の内側に車体の全部が入っていないと、駐車完了とは見なされません。
  • 切り返しは1回は減点なしでできますが、2回目、3回目は5点減点されます。切り返しとは、前進しなければならないときの後退、後退しなければならないときの前進の回数です。
  • 縦列駐車をスムーズに行うポイントを シミュレーター にまとめておきましたので、どうしても苦手という方は参考にしてみてください。
方向変換
  • 道路幅はクランクやS字と同じですので、左へ出る際は内輪差を考えてハンドルを切る必要があります。クランクと同様、左折時に右へ膨らませても減点にはなりません。
  • 「バックでの駐車」ではないので、中に入れた際に位置が曲がっていても出れれば問題ありません。
  • 切り返しは1回は減点なしでできますが、2回目、3回目は5点減点されます。
  • 方向変換をスムーズに行うポイントを シミュレーター にまとめておきましたので、どうしても苦手という方は参考にしてみてください。

サイトご利用にあたってのご注意
このサイトには私自身の神奈川県警察運転免許センターでの受験経験に基づいた技術論やアドバイスを掲載していますが、技能試験に関しては採点基準が警察庁より公表されているものの、神奈川県警察運転免許センター場内・路上コースの個々の箇所について「ここはこのようにする」という基準が明確に公表されていないため、残念ながら私の採った方法や考え方が100%正しいと言い切ることができません。その為、私が記載した方法で操作・所作したことによって万が一試験が不合格となった場合でも、その責任を負うことができませんので予めご了承の上お読み下さいますようお願いいたします。